変形性膝関節症は女性に多い
変形性膝関節症は、関節軟骨の変性や摩耗により膝関節の機能障害を引き起こす疾患です。
男性より女性に多く、70歳以上では男性の4倍になります。
膝には、大腿骨と脛骨で構成される「大腿脛骨関節」があります。
この関節が何らかの異常をきたして変形します。
X線像では、関節裂隙の狭小化や骨にとげ状の骨棘が形成されたり、軟骨下骨の骨硬化像を認めます。
変形性膝関節症は、誰もが起こる加齢が原因ではありません。
また変形性膝関節症に悩む全ての人が肥満ではなく、太っているからという理由が膝の痛みに直結するのではありません。
では、変形性膝関節症になりやすい人はどんな人なの?
O脚は変形性膝関節症になりやすい
O脚あるいはO脚ぎみである
X脚あるいはX脚ぎみである
デスクワークなどで膝を長時間曲げて生活することが多い
腰痛や股関節痛、首痛がある
外反母趾がある
いかがでしょうか?
変形性膝関節症を引き起こしてしまう人は、
悪い姿勢や悪い生活習慣の継続、運動不足、筋力不足、他の部位の症状による運動連鎖などが重なり合っています。
変形性膝関節症になると、もはや外出するのも億劫になり、痛みをほおってしまいがちに。
ますます運動不足となり悪化の一途をたどります。
膝の痛みと言っても、変形性膝関節症が原因で膝が痛いのか? それとも変形性膝関節症ではない膝の痛みなのだろうか?
原因が分からなければ、正しく治療も自分でできる体操もできません。
このぺージでは、変形性膝関節症について説明します。
膝の内側が痛い!こんな人が変形性膝関節症です
膝がこわばる
O脚がひどく、ガニ股で歩いてしまう
X脚がひどく、内股で歩いてしまう
歩行時、膝が痛くて苦痛である
椅子から立ち上がるときや歩きはじめに膝がこわばったり、痛む
階段を上るときや降りるときに膝が痛む
腰や膝をひねるときに痛い
膝が曲がっていて、伸びない
膝の曲げ伸ばしでゴリゴリした音(軋轢音)が出る
関節裂隙を押さえると圧痛がある
膝を深く曲げると痛いため、正座ができない
膝が腫れたり、熱感をもつことがある
膝に水がたまっている
安静時や夜間は痛みがないことが多い、あっても軽い
膝の内側が痛い(内側型変形性膝関節症)
半月板の損傷がある
では、膝関節は、どのような組織から構成されるのだろう?
膝関節の構成
膝関節は、大腿骨、脛骨、膝蓋骨の骨で構成されており、膝関節は「大腿脛骨関節」と「膝蓋大腿関節」の2つの関節から成り立っています。
膝関節を滑らかに動かす 軟骨(関節軟骨)
大腿骨の下端や脛骨の上端、膝蓋骨の内側を覆っている柔らかい組織です。
関節に負荷が加わると、関節軟骨がクッションの働きをしてその負荷を吸収します。
関節軟骨は、潤滑液として働き、大腿骨と脛骨の骨どうしが直接あたるのを防いでくれます。
関節軟骨には、血管、リンパ管、神経は存在しません。
骨には、血管やリンパ管があり、組織の修復や再生が行われますが、関節軟骨には血管やリンパ管がなく、修復や再生に必要な栄養や酸素は「関節液(滑液)」の水分移動により栄養や酸素を受け取っています。そのために関節軟骨を保つには、上手く噛み合った関節運動と荷重負荷が必要です。
軟骨に栄養や酸素を送る 関節液(滑液)
関節包の滑膜から分泌され、軟骨に栄養や酸素を送っています。関節軟骨のクッション性を高め衝撃を吸収します。荷重に負荷がかかると、水分が軟骨外に押し出され、荷重が取り除かれると水分が軟骨内に取り込まれます。
関節を包む 関節包
関節全体を包んでいる膜です。その内部は関節液(滑液)で満たされています。
関節液(滑液)を分泌する 滑膜
関節包の内側にあり、関節軟骨に関節液(滑液)を分泌・吸収しています。
膝関節の安定性を高める 内側半月板と外側半月板
大腿骨と脛骨の間にある半月板の線維軟骨です。内側半月板は内側側副靱帯とくっついています。外側半月板は外側側副靭帯とはくっついていないために、内側半月板よりも可動性が大きいです。関節面の安定性を高め、荷重を分散させ、地面からの衝撃を吸収します。
変形性膝関節症の症状は?
痛み
- 軟骨や半月板の弾力性が低下し、徐々にすり減って膝の内側に、動作を行うときに痛みが発生する(日本では内側型変形性膝関節症が多い)
- 膝の内反変形(O脚)により、大腿脛骨関節の内側のスペースが狭くなり軟骨や半月板を変性・摩耗させて徐々にすり減り痛みが発生する(日本ではX脚よりO脚が多く、O脚では内側がすり減る)
- 軟骨や半月板が大部分なくなると、大腿骨と脛骨が直接ぶつかり痛みが強くなる
- 骨が変形して骨にトゲ状の骨棘があらわれて痛みが強くなる
- 軟骨や半月が摩耗し、そのかけらが滑膜を刺激し炎症を起こして痛みが増す
- 大腿脛骨関節周囲の筋肉の伸張性低下や筋力パフォーマンスの低下により膝関節のアライメントが崩れて痛みが発生する
関節可動域制限
- 膝が曲がらない
- 正座ができない
- 膝が伸びない
- あぐらができない
膝関節が腫れる
関節液の貯留により膝関節が腫れる
膝関節の変形
膝の内側の関節軟骨の摩耗により、膝の内反変形(O脚)がさらにひどくなる
治療方法
病院
電気治療と薬物療法
- 低周波、高周波、干渉波、超音波、遠赤外線などの電気治療
- 消炎鎮痛剤の飲み薬
- 抗炎症、血行促進作用の塗り薬
- 冷湿布・・・清涼感があり痛みや炎症をおさえる
- 温湿布・・・血管拡張作用があり血行を促進させるが刺激が強く肌がかぶれることもある
- 第二世代湿布やプラスター剤(テープ剤)・・・非ステロイド抗炎症薬であり強力な消炎鎮痛剤が配合されている 病院で一般的に処方されるのはこれ
- 関節内注射
- 関節液を注射器で除去
リハビリ
- 筋力強化訓練(大腿四頭筋や内側広筋など)
- マッサージ
- ストレッチ
手術
保存療法が無効な場合は、手術が選択される。
- 関節鏡手術
- 骨切り術
- 人工膝関節置換術
生活習慣の改善
- 肥満の人は減量する
- 正座を避け、椅子に座る
- 杖の使用
装具
- 膝サポーターで不安定な膝を安定させる
- 足底板を靴の中へ入れて、内側への負荷を軽減させる(O脚の人)
岐阜レディース整体院
毎回、施術の内容は変わります。
症状の程度や痛みの箇所は毎回変わっていくからです。施術が進行していくと、痛みを感じるところが限られてきます。
触って異状なところをアプローチしていきますので、回復スピードは早く、調子良く進んでいきます。
① 骨関節矯正
大腿脛骨関節を構成する大腿骨と膝蓋骨、脛骨が上手く噛み合うように、骨や関節の異状なところを手で感覚としてとらえ、正しい状態へ誘導させます。痛みを伴わない矯正です。
スクールや研修で学ぶような、いわゆる手技で治すのではなく、手先や手掌で骨が正しい位置や向きになるように感覚的に調整していきます。
他の整体院や接骨院、カイロプラクティック、整形外科のリハビリ、マッサージとは異なる最大の点です。
O脚やX脚、膝が曲がらない、膝が伸びない症状を正常な骨へ誘導させて矯正させることで変形を減らし、痛みをとります。
関節可動域制限による不動がさらなる筋緊張の加速につながり、慢性的な病態へ進行させます。
関節を正しく矯正し、関節可動域制限を改善させることで、変形を減らして痛みを改善させます。
変形性膝関節症になると、膝関節と密接な関係にある膝蓋大腿関節や股関節、骨盤、足関節、足部などにも異状が見られます。
それらの骨や関節も矯正して膝関節の正しい動きを取り戻させ、膝に掛かる負担を減らします。
② 膝関節周囲筋の調整
膝蓋骨や大腿骨、脛骨、腓骨、股関節、骨盤、腰椎、足関節、足部などに付く筋肉や腱、靭帯などの異状を手で感覚としてとらえ、そこを正常な状態へ誘導させるように、動かしていきます。
手技で治すことはしないために、無駄がなく、悪い箇所を点で見付けてそこへアプローチしていきます。
筋肉に対して持続的な伸張を加えて、筋弛緩を図り、筋収縮を抑制・改善させます。
筋弛緩が見られる箇所は強化させます。
セルフエクササイズ指導
エクササイズは、毎日継続することで施術の後も良い状態を維持できます。
① 寝たまま体操
誰でも簡単にできる、寝たままできる体操を指導します。
② オーダーメイド体操
変形性膝関節症といっても、患者さんによって変形の形、変形の程度、痛みがある箇所、どの関節にどのような制限があるのか?
どのような動作で痛みが発生するのか?が異なります。
個別的に適切な体操を指導します。
日常生活動作における誤った生活パターンの修正
変形性膝関節症による痛みは、日常の生活動作の影響が大きく、今までの誤った姿勢や動きの習慣で長年過ごしてきた結末により、引き起こされる症状が多いです。
誤った生活動作を見直さなければ、当院での施術後、改善が見られても、また悪い方向へと戻る可能性があります。
患者さんそれぞれに身体の癖がありますので、どのような姿勢の癖があるのか?をアライメントや関節可動域、筋の伸張性などから推測して、患者さんにお伝えし、気をつけて欲しい動作の正しい仕方、どのような姿勢をとれば良いのかを指導します。
何年も変形性膝関節症にお悩みの方が、痛みに耐える生活から早く脱出して、気分良く膝を動かして生活できるよう、長年の経験で積まれた熟練の手で改善させます。
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